Written by ケルクク


「リリウム!もうお昼だよ!!いい加減に起きなよ!!!」
暖かい日溜まりの中で毛布に包まれ微睡む私を起す声がする。
「や~。まだ眠い~」
「もう!仕方ないね。お昼過ぎまで寝る様な悪い子にはお仕置きだ!いけ!ガルム!ムームー!!!」
「ガルガル!」「ムームー!」
宣言と共に暖かい何かが私の上に乗りペロペロと顔を舐め回す。
「きゃぁ!!」
暖かくもむず痒い攻撃に堪らず目を覚まし興奮する二匹を抱き上げ、ベットの下で「やっと起きたね、お寝坊さん」と笑うアグラーヤお姉ちゃんを睨みつける。
「ごめん。ごめん。でもそんな顔したら可愛い顔が台無しだよ。ほら笑って笑って」
アグラーヤお姉ちゃんが謝りながら私の頭をポンポンと叩く。
私はプイっと横を向く。ふんだ!そんなんじゃ許してあげないんだからね。
拗ねる私にアグラーヤお姉ちゃんは苦笑すると、
「仕方ないなぁ~。じゃぁ、さっきウィリングさんが作ったホットケーキ私の半分上げるから機嫌直してって、リリウムっわ!?」
「ホットケーキ!!!」
ホットケーキという言葉を聞いた瞬間に慌ててベットから飛び降り、ムームーとガルムをアグラーヤお姉ちゃんに渡して、部屋から飛び出し食堂に向って走る。
早く行かないと皆に食べられちゃう!!!

***

「ホットケーキ!!私のは?」
入口で日向ぼっこをしていたワイルドキャットとパーシガー888が驚いて飛び退く程の勢いで食堂に駆け込んだ私が見たのは、
キャスちゃんとミカをお膝に載せてホットケーキを食べさせているジノーヴィーお兄ちゃんと空っぽのホットケーキのお皿だった。
「私のホットケーキ無いの???ぅぅうぅ、ヒック」
悲しくて涙が溢れ周りの景色がぼやける。
そして盛大に泣きだそうとした瞬間、
「はい。リリウムの分取っておいたよ」
虚空君が何故か私から顔をそむけながらホットケーキのお皿を出した。
「ホットケーキ!!!ありがとう!虚空君!!」
「わわっわ!!不味い!不味いてリリウム!!朝からその格好で抱きつくのは不味いよ!!!」
嬉しくて抱きついた私を虚空君が引き離そうともがく。
「こら!チビちゃん!!ホットケーキの前に服を着なさい!!!まったく女の子がそんな格好しちゃダメっていつも言ってるでしょ!!!」
「リリウム!!服!服!忘れてるって!!」
お姉ちゃんが虚空君から私を引き離し頭にゲンコツを落としたのと同時に、アグラーヤお姉ちゃんが私の服を持って現れた。
「え?」慌てて自分の格好を確認すると起きた時のまま、つまり裸だった。
「あわわわわわ!!!見ちゃ駄目!!!」
真っ赤になって両手で身体をかくして蹲り、アグラーヤお姉ちゃんから服を貰い「ごめんなさ、あれ」と謝った所で、

涙が溢れた。

「チビちゃん?」
「「「リリウム?」」」
突然泣き出した私に皆が呆気に取られているのが解る。
私も泣き止みたいのだけれど涙は後から後から勝手に溢れて止まらない。
「ごめんなさい。皆ごめんなさい。本当にごめんなさい」
さらに自分でも理由が解らないがとにかく皆に謝らなければいけないという衝動に駆られて頭を下げて謝り続ける。
駄目!!これだけじゃ足りない!!!全然足りない!私が犯した罪はこの程度じゃ償えない!!!!!
身から湧き上がる罪悪感のままに土下座をしてさらに謝りながら何度も何度も地面に頭を叩きつける。
「ちょっと!?リリウム!!皆そんなに怒ってないから!!ほら!頭を上げて!!!」
「そうだよ!!ほらホットケーキを食べよう?ね?」
「ほれ、リリウム。皆そう言ってるんだから頭を上げろよ?血ぃ出てるぜ?」
皆が心配して集まり私を起そうとするのを振り払って謝り続ける。
駄目!足りない!!こんなんじゃ全然足りない!!!
何も覚えてないし、どんな事をしたのか解らないけど、これだけは解る。
私は皆に取り返しのつかない事をした。それはどんな償いをしても贖えなくて、どんな罰も軽すぎるから、どんなに謝っても許してはもらえない。
そうか。解らないんじゃないし、覚えてないんじゃない。解らない振りをして、覚えてない振りをしているだけなんだ。
思い出したらここから出ていかないといけないから。理解したらここにはいられないから。
でも駄目。そんな卑怯な事は出来ない。そんな嘘は吐いちゃいけない。私は私を許しちゃいけない。

私は咎人なんだから。

だから私はここにいちゃ駄目だ!私は、私だけはここにいる資格は無い!
「ごめんなさい!」
「リリウム!?戻っておいで!誰も怒ってないから!!」「おい!リリウム!裸で何処行く気だ!」「リリウム!戻りなよ!!」
泣きながら立ち上がり、背後から聞こえる声を振り切って玄関に向かって駆け出す。

****

思い出した。思い出してしまった。私が犯した罪を。私が皆を殺した事を。
私が殺した皆がいるってことはきっとここは天国だ。なら私がいていい場所じゃない。私はいちゃいけない。
皆を殺した私がどうしてここにいられるだろう。いていいはずが無い。
それに今は皆知らないし、知っていてもさっきまでの私みたいに忘れているから私に優しくしてくれたけど、きっと直ぐに私が皆に何をしたのか思い出す。
そうしたらきっと皆私を許さずに憎んで拒むに違いない。
それは当然。
でも駄目だ。もし皆に拒絶されてしまったら私はきっと耐えられない。私はきっと壊れてしまう。もう一度壊れてしまう。
だから行かないと。皆が全てを思い出す前に。罪人である私に相応しい場所に。
大丈夫。私はどんな場所でもきっと耐えられる。どんな罰を受けても平気。
だって皆が天国にいる事はわかったんだもん。私の願いは叶ったんだもん。
だからいい。私は救われた。
だから大丈夫。私の祈りは届いたから。
だから平気。痛みにも苦しみにも慣れてるから地獄で何をされてもきっと耐えていける。
だからここからいなくなろう。そして今までみたいに幸せな昔の夢を見ながら永遠の罰を受け続けよう。

****

でもドアを開けて外に跳び出し門を駆け抜けた所で、
「捕まえたよチビちゃん」
お姉ちゃんに腕を掴まれた。
どうしよう?
もしかして私がお姉ちゃん達を殺したことを聞いたから仕返ししに来たのかな?
嫌だ!!もしお姉ちゃんに嫌いって言われたら、もしお姉ちゃんに拒絶されたら私、わたし、わたしわたたしわわたししししわたたしわわわわたたたしししし
「ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!!!」
頭が真っ白になってとにかくお姉ちゃんから逃れようともがいていると、
「わかった。許す」
の言葉と共に、強く後ろから抱き締められた。
「ごめんなさ………え?」
「私はチビちゃんを許すよ」
予想外の言葉に固まる私の頭をお姉ちゃんが撫でる。
「あ、え、でも。でも私はお姉ちゃん達に取り返しのつかない事を」
「そうなんだ。確かに私はチビちゃんがどんな罪を犯したのかは知らない。もしかしたらとんでもない罪を犯しているのかもしれないね」
「そうなんです!!私は許されない罪を!!私は皆を皆を!皆を殺」
「でも許す。世界中の皆がチビちゃんを責めても私は許す。チビちゃんがどんな罪を犯していようとも私は許す」
お姉ちゃんが私を抱くのを止めて前に回り込み笑う。
「だってチビちゃんはこんなに反省しているからね。神は自らが悔いた罪人を許す様に、私達にも反省した悪い子を許してあげる事を望んでいるんだよ。
 だから私は許す。そしてチビちゃんが犯した罪でチビちゃんを責める人がいたらお姉ちゃんも一緒に謝ってあげる」
「でも、でも私は決して許されない罪を」
「決して許されない罪なんてこの世に無いよ。
 だって許す許さないを決めるのは悪い事をしたチビちゃんじゃない。悪い事をされた私達が決めるんだ。
 そして他の皆はチビちゃんを許さないかもしれないけど私は許す。
 チビちゃんは本気で反省しているしもう二度と悪い事をしないって信じているからね」
お姉ちゃんがもう一度、今度は優しく私を抱きしめる。
「でもでもでもでも、私は私は私は!!!」
「だからチビちゃんがどこかに行く必要なんてないんだよ?」
本当に?本当に私はここにいていいの?もう一人ぼっちにならなくていいの?
「私は許されるのですか?私はここにいてもいいの?みんなといっしょにいていいの、お姉ちゃん?」
「うん。チビちゃんは家族だからね。
 今までよく一人で頑張ったね。辛かったでしょ?もういいんだよ」
お姉ちゃんの言葉が私を包んでいく。
そっか、私は許されたんだ。私はここにいてもいいんだ。私はまた皆と一緒にいられるんだ。
今までとは違う涙が溢れだす。今まで封じ込めていた感情が溢れだす。今まで叫びたかった想いが溢れだす。
「あ、あ、あ、あぁぁぁぁぁあぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
 辛かったの!嫌だったの!!帰りたかったの!
 ずっとずっとずっとずっとずっと!!!!!!!!!!!!!!!!!
 お姉ちゃん!お姉ちゃん!お姉ちゃん!お姉ちゃん!!」
お姉ちゃんの胸い顔を押し付け五年間の記憶を想いを願いを罪を罰を、全てを吐き出すように叫び、泣く。
そんな私の頭をお姉ちゃんは私が泣きやむまでずっと撫で続けてくれた。






























「何をしている?」
女は敵ネクストの残骸の前で自分に背を向け少女を抱いている少年に声をかけた。
よく見ると少年の首の後ろから伸びたAMSケーブルはそのまま少女の首の後ろに繋がっていた。
「ババァか。いや、チビにね夢を見せてるんだよ」
女の言葉に少年は少女の頭を愛しげに撫でながらゆっくりと振り返る。
少年の顔色は死に瀕している少女と同じように悪く脂汗も大量に流れていたが、それでも少年は歳の離れた妹を寝かしつける兄の様な優しげな笑顔を浮かべていた。
女は少年の様子を見て少年の元に駆け出したが、少年の笑顔に気付くとしばしの逡巡の後に溜息を吐きその場に留まる。
「夢?」
「ああ。正確に言うとAMSを介して相互リンクしてから、相手の意識と記憶を丸ごと俺の中に取り込んだのさ。
 解り易く言うと俺の構築した世界にチビを招待しているのさ」
「そんな事が出来るのか?相互リンクだけでかなりの負荷が双方にかかる筈だぞ」
「出来るさ。死に逝くチビには負荷なんて関係ないし、俺は痛みを感じないから何とか耐えられるよ。
 それにチビは今までこんなもんじゃない苦痛をずっと味わって来たんだ。ならせめて最期は、最期ぐらいは幸福な夢を見ないと可哀想だよ。
 そうさ。チビを救ってくれる神はいないんだ。だったらあいつの代わりに俺が助けてやらないと。お兄ちゃんだもんな」
女はもう一度少年に抱かれる少女を見る。
少女は胸に根元までナイフが突き刺さり今も出血し続けているにもかかわらず苦痛を感じていない様な、まるで母に抱かれた赤子が浮かべる様な安らかな笑みを浮かべていた。
その笑顔を見ながら少年は微笑み、少女の髪を優しく梳く。
その顔は三年以上少年と共に暮らして来た女が初めて見た穏やかなものだった。
「知り合いなのか?」
「ああ、妹みたいなもんだよ。いや、血は繋がってないけど確かに家族だった」
「………そうか。今なら手当をすれば助けられるぞ。お前の家族なら私にと」
「いいんだよこのままで。チビはようやく解放されたんだ。ここで死なせてやろう。それだけが救いなんだ。それしか救いは残ってないんだ」
「そうか」
「ああ、だからせめて最期は幸福な夢を見ながら逝きな、チビ」
そして少年は女から視線を外し、少年の腕の中で穏やかな笑顔を見ながら死に逝く少女に視線を戻す。
そして少年は女などいないように死に逝く少女の頭を撫でながら子守唄を唄いだす。
それはやはり女の知らない唄だった。

****

子守唄を唄い終えると少年は殆ど命が尽きている少女の唇に自らのそれを押し付ける。
そして五年振りのそして最後の接吻が終わると少女の額に少年は銃を押し付け、
「自殺したら天国に、あいつの所にいけないもんな。だからお休み、チビ」
別れの言葉と共に引き金を引いた。
銃声と共に少女の頭が砕け、同時にリンクしていた少女から死が流れ込んだ少年が崩れ落ちる。
「馬鹿野郎が!!!リンクしたまま殺すなんて何を考えている!!!」
女は慌てて少年の元に駆け寄り、少女の脳漿と血に汚れた少年を助け起こす。
女の腕の中、少年は焦点の有っていない目で女を見つめながら呟く。
「つっても、天国なんか何処にもないけどな。
 だとしたら死んだ皆はどこに行った?お前はどこに行くんだ、チビ?俺はどこに行けばいい?」
「おい!しっかりしろ!!クソ!意識が混濁してるのか!!」
女は懸命に少年に治療を行いその甲斐あって五分後に少年は意識を取り戻し、頭を振りながら女に尋ねる。
「ババァ、次はアンサラーの撃破だったよな?」
「ああそうだよ!意識が戻ったのか!大丈夫か?おかしな所はないか!」
女の問いには答えず少年は立ち上がり鼻から上を失った少女の死体を優しく抱き上げ嗤う。
それは女の知る少年の笑顔だった。

「さぁ、征こうぜババァ。まずは企業の答えを知りに、ORCAの答えを知らせに。
 そして人類全てに思い知らせてやろう。俺達の答えをな」


少女の死の三日後、
クレイドル03がリリアナによって襲撃されGAの首脳部は会議に不参加だった王小龍を除き全滅。
リリアナはウィン・D・ファンション及びロイ・ザーランドによって壊滅する。
戦闘中にロイ・ザーランドが負傷。特例としてクレイドル03で治療を開始。
 
そのさらに三日後、
治療の甲斐無くロイ・ザーランド死亡。
 
それから一週間後、
企業連は第二次衛星破壊砲基地攻略作戦及びORCA旅団本拠地攻略作戦を開始する。
第二次衛星破壊砲基地攻略作戦はフィードバック、レ・ザネ・フォル、ルーラーを動員し、
また第一次と異なりネクストが守備についていなかった為容易に達成できるかと思われたが、
衛星破壊砲を一機破壊後に行った渡河の最中に突如現れた00-ARETHAに襲撃される。
激戦の末00-ARETHAの撃破に成功するもネクスト以外の戦力の3割とフィードバック大破、
レ・ザネ・フォル中破、ルーラー撃破(リザイアは戦死)といった大きな被害を出し作戦継続を断念。

同日に行われた、ORCA旅団本拠地攻略作戦は地上から侵攻した部隊がビックボックスの中程まで制圧し、
同時に屋上から侵攻したレイテルパラッシュ・ブラインドボルドがORCA旅団副団長を撃破するまでは順調に推移するが、
ORCA旅団副団長の撃破十分後に突如ビックボックスが爆破、崩壊する。
これによりビックボックス内にいた部隊の全てを失い混乱していた攻略部隊本隊にグレイグルームが襲来し攻撃を仕掛ける。
最終的にグレイグルームは爆破に気付き辛うじて離脱しに成功したレイテルパラッシュ・ブラインドボルドが本隊に合流した事によりに撃破されるも、
それまでに本隊はほぼ全滅に等しい被害を受ける。
結果としてORCA旅団本拠地攻略作戦は成功したが、
投入戦力の5割、ネクストを別にすれば動員戦力の9割以上を損失するという記録的被害を受ける。
 
そのさらに一日後、
企業の答えはORCAの答えによって打ち砕かれる。これにより企業はクレイドルや基地などの最低限の守備部隊を除けば実質的に動員できる兵力をほぼ失った。

同日、王小龍がGAの暫定CEOに就く

そのさらに二日後、
企業とORCA旅団の間に密約が結ばれ、ORCA旅団にアルテリア・クラニアムが秘密裏に譲渡される。
 
そのさらに一日後、
企業連の決定に不服を抱いたウィン・D・ファンションがカラードを離脱しイレギュラーとなる。
 
そのさらに三日後、
ウィン・D・ファンションが死亡したと思われていたロイ・ザーランドを伴いアルテリア・クラニアムに侵攻。
 
それから一時間後、
アルテリア・クラニアム内でステイシスの姿が確認される。なお搭乗者は不明。
  
それから三時間後、
ストレイドがコルセール及びORCA旅団の残存部隊と共に現れアルテリア・クラニアム近辺の人間を戦闘員・非戦闘員問わず虐殺する。
 
それから一時間後、
補給を終えたストレイド及びシリエジオがアルテリア・クラニアムに侵攻。
コルセール及びORCA旅団の残存部隊は撤退。
 
かくして人類の未来は七人のイレギュラーの手に委ねられる。
未来に生きる人類の為に闘うマクシミリアン・テルミドールと真改。
現在を生きる人々の為に闘うウィン・D・ファンションとロイ・ザーランド。
突如現れたスティシス。そして最後のORCAたるストレイドのリンクスとその師セレン・ヘイズ。
互いに相容れない彼らは互いに殺し合い、その果てに生き残った者が人類の未来を自らの望む形に決める。
















だが誰が勝ち、如何なる未来が人類に訪れようと、利用し尽くされ骸と化した少女がその未来を生きる事は無い。
全ての罪を許された少女は少年の中で永遠に楽園の夢を見続ける。







後書き
某所からの移送です。良かったら見てください





「落ち着いたみたいだね。さ、帰ろうかチビちゃん。そして皆にも謝ろう」
「うん。………でもみんなゆるしてくれるかな?」
「違うよ。許してもらう為に謝るんじゃなくて悪い事をしたから謝るの。それで許してくれるかは皆が決める事だよ」
「うん。ごめんなさい」
「そうそう。うん。許す。ふふ、心配しなくても大丈夫だよ。お姉ちゃんも一緒に謝ってあげるから」
「ありがとう!!わたしいっぱいいっぱいあやまる!!」
「その意気!その意気!あ、そうだチビちゃん」
「なあに?おねえちゃん?」
「おかえりなさい」
「………うん!!ただいま!!!」


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かくして少女は遂に地獄たる現実から解放され、天国たる夢へと到った
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