前回までのあらすじ
鴉達は激闘の末バーテックスを包囲する企業軍を打ち破り突破に成功した。
さらにジャックは最期の罠でネクスト一機を道連れにし、二機を行動不能にする。
これにより鴉達の安全は確保された筈であった。
だが脱出を続ける鴉達へ『黒騎士』オルレアを駆る『鴉殺し』アンジェが迫る!!
これを食い止めるべく単騎でオルレアを待ち受ける鴉!
果たして鴉はオルレアを打ち破り生還することが出来るのか!!!
Written by ケルクク
<最後の鴉~~国家解体戦争編~~>最終羽 『鴉』 前編
「そちらは全員行動不能か」
「あぁ。加えて通常戦力も再編が終っていない為動かせん。つまりお前だけが頼りだ。負担をかけてすまんな」
「通常戦力なぞ仮に動かせても足止め以上の事は出来んさ。鴉を狩ることが出来るのは私達山猫だけだ」
「侮るなよ、アンジェ。確かに戦力としてはお前の方が圧倒的に上だが、戦場での経験は奴等の方が圧倒的に上だ。特に」
「『生ける伝説には』注意しろ。だろ?
解っている。私に驕りも慢心も油断も気負いも萎縮も怯えも何も無い。誰であろうと全力で狩るだけだ」
「…解った。頼んだぞア」
進路上にある山をくり貫いて作られた廃棄地に突入した瞬間に無線が遮断された。
「ジャミング。やはりここで仕掛けてくるか」
ここを抜ければ後は何の遮蔽物の無い平原が広がっておりそうなればOBで奴等に一気に追いつける。
だからこそ奴等はここで私を足止め、いや撃破せねばならない。
そして足止めでなく撃破を狙うなら数を集めても無駄な事は身に沁みているだろう。
つまり最強の傭兵である奴が、私達リンクスが出てくるまでは地上最強の座に君臨し続けた奴が出てくるに違いない。
思えば国として小さく軍事力も少ないので攻略に一日もかからないであろうと予測されたこの国に侵攻してから私達、特に上層部の考えは外れっぱなしだった。
国全体を包囲され逃げ場を失ったバーテックスはネクストに対しては足止めに徹し、その間に通常戦力、特に補給部隊を狙い私達の継戦能力を奪ってきた。
それに見事に嵌った私達は国土の八割を制圧したところでこれ以上侵攻作戦を続けることが不可能になってしまった。
だが上層部はそれを認めず、ぺルリオーズの包囲以外の戦力の一時撤退すべしという進言を退け、あろう事か最後の物資を使って全ネクストをサークシティに侵攻させ無力化した後に、通常戦力でサークシティを占拠するという強攻作戦を発動した。
その結果、案の定今までと同じように通常部隊が襲撃され蹴散らされ私達は最後の物資を失い出撃不可能となり、さらにNO19がサークシティの自爆に巻き込まれ死亡するという被害を負った。
そしてバーテックスは私達の混乱の隙を突いて包囲部隊を急襲し壊滅させ、残存戦力の全てと企業に従うを良しとしない多数の民間人の脱出に成功した。
バーテックスは傭兵国家であり戦力は殆ど傭兵だ。故に脱出した彼らは今後反企業勢力や武装勢力に雇われ、企業の統治体制に大きな障害となるだろう。
なにせここまで私達がこの国の攻略に手間取ったのはジャックの知略も大きいが、最大の原因は配下のレイヴン達がジャックの策を確実にこなしてきたためだ。
そしてその対企業・対ネクストのノウハウを持ったレイヴン達はほぼ全員が脱出に成功した。
ここまでは全てジャックの手の内だ。だが間抜けな経営陣はともかく私達リンクスは黙って出し抜かれるほどお人よしじゃない。
ペルリオーズが作戦から外して待機させた私がいる。
待機していた通常戦力を攻撃しそのまま包囲を突破した部隊は無理だが、残存兵力の七割で構成された本隊とそれに護衛された民間人の群れは捕捉が可能だ。
そして本隊を壊滅させればこの戦争は私達の勝利だ。
そう、過程は関係ない。最後に立っていた者が勝者だ!!
無論、ジャックも馬鹿ではないのでこの展開は読んでいよう。
だからこそジャックの作戦で最も困難なパートである私達の足止めに幾度となく出撃し、その全てに生還した奴が、地上最強の傭兵である奴が、今まで幾度も世界を救ってきた『ラストレイヴン』が私の前に立ちふさがるに違いない!
絶望的な戦力差をペルリオーズを上回る作戦遂行能力と、テペスを凌駕する技量と、私の上を行く決断力で埋めてきた奴が来る。
「そしてここは既に奴の巣か」
気がつくと廃棄された筈の基地が稼動していた。恐らく奴は今までと同じように大量の罠とともに待ち受けているに違いない。
だが、勘違いするなよラストレイヴン!今までお前が作戦を成功させ、生き残ってきたのは足止めを目的にしていたからだ!
撃破が目的である今回は今までと同じ様にはいかない。
いや、いかせない。
「ラストレイヴン!貴様がいかなる策と罠を用意しようとも、私はそれごとお前を斬ってみせる!!」
「来やがったか。…何とか間に合ったな」
鴉はネクストが侵入する前に仕込み終った事に安堵の息を漏らす。
「敵はオルレア一機ね。ジャックの策は上手くいったみたいだな。…最期までいい仕事をしてくれるぜ。
さて、こんだけお膳立てしてもらっておいて失敗しましたじゃ、あの世に行ったときにナニされるかわかんねぇから気合入れないとな」
鴉は胸にぽっかりと開いた空洞のような寂しさを埋めるように明るく、そして怯える自らを鼓舞するように言葉を紡ぐ。
「RAVENWOODにようこそ。たっぷりと歓迎してやるぜ山猫」
37枚目の隔壁を斬り裂いた時、突如レーダーが敵性反応で埋め尽くされた。
次いで凄まじい数のレーザーがオルレアに降り注ぐ。
一発一発は大した威力ではないが、二十発以上が同時にしかも連続で発射されている為凄まじい勢いでPAが減衰していく。
「自立兵器!?」回避する為に横QBを使う。
「く!?着地際を!!」だがQB後の着地の僅かな硬直を狙って前方から二発のグレネードが飛来する。
「ぐぅう!!」為す術なく最初の一発を喰らい、体勢が崩れたところに二発目が突き刺さる。
さらに二つのグレネードの直撃が生み出した硬直の最中に置き去りにした筈の自立兵器が半数程度追いすがり再びレーザーの雨を降らし始める。
「ち」舌打ちと共に前QBを使い、同時にグレネードの発射予想地点にSULTANを発射する。
プラズマが命中し予想地点を融解させるがそこには誰もいない。
何処だ!何処に行った!
さらに追いすがる自立兵器をHITMANで撃ち落しながらレーダーの感度を上げる。
…見つけた!!ノーマルと思われる反応が前方300M先の隔壁の向こうをゆっくりと移動している反応がある。
私に見つからないように慎重に動いているようだが無駄な努力だったな!!
隔壁は分厚くHITMANはおろかSULTANですら簡単には破壊できそうに無い。
「ならば!!」前QBで距離をつめてMOONLIGHTを起動し、隔壁ごと奴を両断す「!?軽すぎる。!!しまった!?」
MOONLIGHTを振るった勢いのまま隔壁の向こうに飛び込んだオルレアを迎えたのは辺り一面に浮遊する機雷と、地面一杯に敷き詰められた地雷だった。
一斉に自爆した機雷と地雷がPAを消し飛ばしオルレアを焼く。
「あぁああぁああ!!!」統合制御体がカットし損ねたオルレアが劫火に焼かれる情報がAMSを通して私に伝達され、生きながら焼かれる感覚に悲鳴を上げる。
「ぎぃ!?」さらにノーマル用とはいえ大口径エネルギーキャノンが飛来し裸のオルレアに突き刺さる。
「ぐぅう!!」大口径レーザーキャノンが飛来した方向にHITMANを乱射しながら前QBで飛ぶ。
左右の安全は確認できていない為迂闊に飛べばまた地雷と機雷に引っかかる可能性がある。
後ろに飛べば安全だが奴に逃げられる。
ならば更なる被弾の可能性があるとしても跳ぶべきは前!
「痛!」再度大口径エネルギーキャノンがオルレアに突き刺さる。
「だが痛いだけだ。致命傷には遠いぞ!ラストレイヴン!!」
痛みで歪む表情を強引に笑みで上書きしながら距離を詰めていく。
先のグレネードは衝撃こそ凄まじかったが威力は3000程度。そして今の大口径エネルギーキャノンも6000には届いていない。
どちらもネクストの装備に換算すればレーザーライフル程度だ。ならば数発喰らったところで問題はない!!
「見つけたぞ!!終わりだ!ラストレイヴン!!」
二度目のQBの後についにノーマルを見つけた私は歓声を上げる。
奴は先程まで私を攻撃していたであろう大口径エネルギーキャノンを足元に捨て、替わりに妙な機器を背負っていた。
アレが何かはわからないが、発動させなければ同じことだ!!
再度前QBを使って一気に距離をつめる。
よし!これでMOONLIGHTの射程内だ!貰ったぞラストレイヴン!この間合いならネクストでも避けきれん!ましてノーマルな!?
「消えた!?」だがFCSに制御を委ねた瞬間に妙な機器が発光し、次の瞬間ラストレイヴンは文字通り視界からもレーダーからも消え失せた。
目標をロストした為に直進し空しくMOONLIGHTを振るうオルレアに何も無い空間から突如出現したロケットが突き刺さる。
「あぁあああぁああぁぁああぁぁあぁああああ!!!」全身を焼かれる感覚に絶叫する。
命中した瞬間に可燃性の物質をオルレアに浴びせ、次いで発火したロケットが作り上げた獄炎は容赦なく間断なくオルレアを包み、焦がしていく。
統合制御体が耐Gジェルの温度を下げる事を最優先にしている為AMSから送られてくる生きたまま火炙りにされる感覚を断つ事が出来ずに悲鳴と涙と吐瀉物と涎と尿と大便を垂れ流す。
統合制御体が一時的にオルレアとのリンクを切る事を進めてくるがそれを拒否し、熱と涙で歪む視界の中全周囲を警戒する。
消えていたラストレイヴンが私の背後に突如姿を現し、蹲り身動き一つしないオルレアの周囲を旋回し始める。
私が意識を失ったのか確認しているな。よく見ろラストレイヴン。オルレアはピクリとも動いてないぞ。きっと身を焦がす炎に耐え切れず意識を失ったかリンクを断ち切ったに違いない。
だから止めを刺しに来い!!後、二十メートルこちらに近づいたら私の間合いだ。斬り殺してやる!!!
1000度を越す炎に炙られ続けるオルレアとリンクし、私自身も50度前後にまで上昇した耐Gジェルに茹でられながらラストレイヴンを睨み付ける。
だがラストレイヴンはそれ以上こちらに近寄ってこずに再度ロケットを放ちオルレアを劫火に包むと、姿を消した。
恐らくここから離脱したのだろう。
だが絶対ではない。この場に留まり私の隙を狙っている可能性が僅かだがある。
だから私はオルレアとのリンクを切らずに、身を炎に心を殺意に焼かれながら周囲を警戒し続ける。
「エリート街道まっしぐらのやわなお嬢ちゃんと思ったが、根性あるじゃねぇか」
鎮火するまで周囲への警戒を一瞬たりとも切らず自分につけ込む隙を与えなかったリンクスに鴉は賞賛の声を上げる。
機体とダイレクトに繋がっているリンクスにとって機体を焼かれる事は相当な精神負荷の筈だが、奴はそれに機体が冷却されるまでの長時間耐え切ったのだ。
まともな人間ならば耐え切れず発狂するか気絶するか、はたまたリンクを切るか。だが眼前のリンクスは耐え切って尚且つ旺盛な戦意を維持している。
「ネクストはACと違ってラジエーターが無いから冷却に時間がかかるし、温度上昇も抑え切れんはずなんだが、やるねぇ」
機体温度が下がりPAが回復したので統合制御体にオルレアと私を対象とした診断プログラムを起動する。
結果はオルレアはオールグリーン。ダメージこそあるものの戦闘続行には支障なし。
リンクスの体調はイエロー。中度の脱水症状とそれに伴う体力と判断力の低下。
リンクスの精神はレッド。重度のストレスによる興奮状態に陥っている、か。
ち、所詮戦場を知らない事務屋が作ったおもちゃか。これはストレスでなく殺意で、興奮しているのでなく高揚しているのだ。
…だが少々殺意に心を乱されているのも事実か。
統合制御体は精神を落ち着かせる為に各種薬物の投与を進めてくるが、キャンセルして脱水症状の回復だけを命じる。
そして体に水分が送られてくるのを感じながら目を閉じて心を空にし深呼吸を繰り返す。
全てを忘れ、ただ自分の中に満ちる呼吸の音に集中する。
息を吸って吐く、それをひたすら繰り返していくと自分の中の廻る酸素の動きが少しずつ感じられるようになっていく。
そして完全に把握できるようになったところで、今度は酸素に少しずつ心を乱す殺意を載せていく。
殺意を載せた酸素は私の体を一巡りした後に吐き出される。その度に少しずつ殺意に乱れた心が凪いでいく。
だが殺意の全てを載せてはならない。心の表面は鏡のように乱れなく、だが内面は荒れ狂う潮流のように激しく。
戦士の心は海の如き二面性を保つべし。
………と、私にこの精神安定法を教えてくれた最近無理を言ってお抱えにした元テスターの寡黙な整備員は言っていた。
****
脱水症状が治まった頃、私の心は完全に落ち着いていた。
心の中は先に劣らず殺意と戦意に満ちているのに、気分はこうも落ち着いている。万全の状態だ。
再診断の結果も体調・精神共にオールグリーン。
よし。そして落ち着くと私がやるべき事を思い出した。
私の任務はあくまでこの廃棄地を抜けて逃げる本隊を殲滅する事だ。ラストレイヴンの撃破ではない。
ラストレイヴンの撃破はあくまで殲滅を邪魔する障害の排除、つまり目的達成の為の手段に過ぎない。
だが今までの私はラストレイヴンを斃す事に拘り過ぎていた。
そこに奴はつけ込み、自らを囮に私を罠に嵌めて来たのだ。
ならばどうすればいいか?簡単だ。奴に構わず罠に注意しながらこの基地を抜ける事のみ集中すればよい。
守りに徹すれば、被害を最小限に抑えるように動けばノーマルではネクストを捉えられない。もし捉えられてもPAを貫けない。
…奴から逃げるようでしゃくだが自分の役割を忘れるわけにはいかない。
項を焦って死んだNO19の二の舞にはなりたくないからな。
「ここからは私が攻める番だ」
「ち、挑発に一切乗ってこねぇ。俺やジャックの想像以上に優秀な軍人みたいだな」
鴉は自分を追わずにコンテナミサイルの迎撃に専念するオルレアを見て舌打ちをする。
オルレアから感じる殺意は衰えていないし、こちらの挙動を慎重に窺っている気配も感じる。
にもかかわらずオルレアはこちらの隙や挑発に一切乗ってこない。
「決定的な隙を見せるまでは誘いに乗ってくる気は無いって事か。
いい手だ。このままだと基地を抜けられて本隊に追いつかれる。
かといって焦って決定的な隙を晒せば今度こそぶった斬られる。
本当にいい手だ。だがそれでもまだジャックの手の内なんだよ」
そうだ。予定ではもう少し追い詰めてからのはずだったが相手が冷静になって突破を優先する事も想定済みだ。だから焦る必要は無い。
「俺達の諦めの悪さと何よりジャックの性格の悪さを舐めるんじゃねぇぞ!!
まだまだ付き合ってもらうぜ、山猫!」
<最後の鴉~~国家解体戦争編~~>最終羽 『鴉』 後編に続く
「やっぱり最後の鴉は面白いわね。貴女もそう思うでしょ?」
シャミアは読み終えた週刊ラインアークを傍らに置くと自分の膝の上で丸くなる少女に声をかける。
少女はとても美しい容姿をしていた。プラチナブロンドの髪はよく手入れされ、肌も十代前半の瑞々しさに満ちている。
顔も小振りで美しいよりは愛くるしく、成長途中で控いめな胸の頂点にある乳首はこの年頃の少女らしく陥没している。
そして下腹部もこの年頃らしく可愛らしくポッコリとでており、その下にある薄く陰毛の生えた下腹部も未熟だが女を感じるには充分であった。
そんな愛くるしい少女を膝の上に載せているシャミアもキツサを感じるものの充分に美人の範疇に入る部類であり、全裸の美女の膝の上に載る全裸の美少女という構図は殆どの男に劣情を抱かせるに充分であろう。
…ただし、四肢の無い少女に欲情できるならばという条件がつくが。
さらにソファーに腰掛けるシャミアの足には四人の少女が群がり、足の指をしゃぶったり、足の裏を舐めたりしているが、やはりいずれの少女にも四肢がなかった。それも元から無かったのでなく明らかに後天的に切除されていた。
そんな異常な空間の中、シャミアの膝の上で丸くなる少女は愛くるしい笑顔をシャミアに向けて同意を示す。
「はい!ご主人様。とても面白いと思います」
「ふふ、いい子ね」
少女の返事に満足したのかシャミアは頷くと猫にやるように少女の首の下を撫でると気持ち良さそうに目を細める少女。
そのままシャミアは手を下にやり膨らみかけの胸を愛撫し、もう一つの手で少女のスリットを撫でると少女は快感に身をくねらせる。
そして少女の陥没していた乳首が出たことを確認するとシャミアはそのピンとたった乳首を摘んだ後に、少女の口に右手の指を一本ずつ入れていく。
時に咽喉の置くまで突っ込まれて咽そうになりながらも涙を流しながら懸命に少女は侵入してくるシャミアの指に舌を使って献身的な愛撫を加える。
シャミアの右手の指が少女の涎でベトベトになるとシャミアは「よく出来ました」と少女の鼻に口づけすると、少女の右目に親指と人差し指と中指を突っ込んだ。
「ぎぃやあぁあああぁあああぁあああぁぁあああぁああ!!!!!!!」
人体の中で最も脆く敏感な眼球を傷つけられた少女が激痛に絶叫し、体を暴れさせる。
だがシャミアに掻き回されるスリットはひくつき白濁した愛液が今までに無い量を溢れ出させていた。
苦痛に暴れる少女に溜息を吐いてシャミアが少女のスリットの中を掻き回していた左手を引き抜き、全力で暴れる少女の腹を殴った。
「いがぁあ!!」手加減なしで打ち込まれたシャミアの拳に少女が体をくの字に曲げて咳き込む。
「やりづらいでしょ。動かないで?」
「ふぁ、ふぁい。申し訳ございません。ご主人様」
咳き込みながらも懸命に加害者であるシャミアに謝る被害者である少女。
だが少女もシャミアもそれをおかしいとは思っていなかった。
少女の言葉に頷き、眼球に入れた指を再度動かし始めるシャミア。
シャミアが指を動かすたびに少女の右目からは血が溢れ、少女は絶叫するが体を動かすのだけは言いつけを守り我慢する。
それでも、体が痙攣するのだけは耐え切れないようでビクンビクンと指の動きに合わせて四肢の無い体をひくつかせる。
やがて一分ほど経った頃、「いくわよ?」の声と共に真っ赤に染まった少女の眼球をシャミアが掴み引きずり出す。
「いぎぃああいああぎゃあぁあああぁあああぁあああぁぁあああぁああ!!!!!!!」
今まで何とか耐えていた少女だが耐え切れずに再度絶叫し、身を捩る。
だが身を捩ったせいで辛うじて繋がっていた視神経がブチリと鈍い音を立て千切れ少女と少女の眼球は完全に分断された。
更なる痛みに悶絶する少女を煩わしそうに膝から落とすシャミア。
片目を失った少女がシャミアの足を舐めていた少女の顔の一人の上に落ちて下敷きにされた少女が悲鳴を上げる。
そんな足元の様子は気にせずシャミアが手にした眼球をうっとりとした表情で見やる。
「青くて綺麗ね。まるでサファイアのよう。貴女達もそう思うでしょ?」
そしてシャミアが床に蠢く少女達に手にした眼球を見せると、
「はい!とても綺麗ですご主人様!!」「サンゴウちゃんの瞳、青くて素敵です!」「ふぁい!ふぁふぁひもほうほもひまふ!」「…綺麗」
足元に蠢く少女達は次々と賛同の声を上げる。
「そうよね」と頷いたシャミアは立ち上がり未だ左目からは涙をぽっかりと穴の開いた右目からは血を流しながら床を転げまわる少女を思い切り蹴り上げる。
「ぎっぃい!!」壁に叩きつけられた少女が悲鳴を上げて咳き込む。
そんな少女の胸に足を乗せて強引に押さえつけるシャミア。
「貴女の目、とっても綺麗だって皆褒めてったわよ。貴女も御覧なさいな」
少女は目の前にある抉り出された自分の眼球を見ると、
「はい。綺麗です。ありがとうございます、ご主人様。ご主人様が私の目を抉って下さらなければ一生見ることが出来ませんでした」
と心の底から感謝し礼を述べる。
「どういたしまして」と笑ったシャミアが少女の眼球を少女の口の中に入れると、少女は「いただきます」と自らの眼球を噛み砕き咀嚼する。
「よくできました。ふふふ、一杯頑張ったからご褒美をあげるわ。どうして欲しい?」
シャミアがシャミアの頭を撫でながら告げると、
「じゃぁ、もっと蹴って欲しいです」と少女は情欲に濡れた目でシャミアにおねだりをした。
「いいわよ!!」とシャミアが返事と共に少女を蹴り上げる。
「あぁあああぁあ!!」壁に挟まれ力を逃す場所の無いまま全身を蹴られる少女が悲鳴を上げる。
だがその声は快感に染まっており少女のスリットは開き、有り得ないほどの蜜を分泌していた。
「サンゴウちゃんいいなぁ~、ご主人様にあんなに蹴ってもらえて」「ご褒美羨ましいです」「ふぃふぃな~」「……ハァハァ」
時折骨が折れる鈍い音すら聞こえる程酷く蹴られ続ける少女を本気で羨んだり、自己を投影し身悶えする四人の少女達。
やがて蹴り疲れたシャミアが「疲れたからこれで終りね」と止めると「ありがとうございました、ご主人様」と少女が吐血しながら礼を言う。
少女の全身は打撲で青く染まり腫れ上がり、愛くるしかった顔も腫れ上がり折られた鼻と口から血を流していた。
さらに吐血した事からも内臓も幾つか破裂しているだろう。
そんな少女の様子を見たシャミアはこれでは今すぐ治療を開始しても持たない事を悟り、ここで少女を潰す事に決める。
「次は針を打ってあげるわ」とシャミアは半死の少女を抱いてソファーに座るとサイドボードから強心作用のある覚醒剤を少女に打ち延命処置を施すと、直径1CM、長さ30CM程の針を次々と少女に刺していく。
刺されるたびに少女は口から血の泡を吐きながら歓喜の悲鳴を上げる。
「かわいいわ」と少女の胸に針を刺し右と左の乳房を一繋ぎにしたシャミアが少女の耳元に叫び、そのまま噛み千切る。
「いっぃい!!」少女が体をエビぞらせ、同時に血と共に潮を噴出す。
「ご主人様、私、もうイってしまいます!」蹴られたダメージと針による出血と内臓を傷つけられた事で体力を消耗した少女が脂汗を出しながら訴えかける。
その訴えに「後もう少し頑張りなさい」と告げたシャミアは噛み千切った耳を吐き捨てながら少女の左乳首を乳輪ごとナイフで抉り出し少女の口に入れる。
「は、はい。が、頑張ります」と自らの耳を飲み込む少女の弱々しい声にシャミアは少女が限界に達したことを知ると舌打ちをして先程打った覚醒剤を五本纏めて打つ。
次いでナイフを瀕死の少女の中で唯一活発に活動するスリットに突き入れると、そのまま一気に首元まで引き裂いた。
「ぎがぁぃああいああぎゃあぁあああぁあああぁあああイクウッゥウゥウウぁぁあああぁああ!!!!!!!」
少女の絶叫と共に鮮血と共に腹が割かれ同時に腸圧で大腸と小腸が飛び出す。
「あら、逝く前にイけて良かったわね。うふふ、貴女の誰にも見せた事のない秘密の場所全部見られちゃったわね?」
「…は……はずか……し……い……です………」瀕死の少女が羞恥に頬を染める。
すると、シャミアが吐き捨てた少女の耳を三分割して食べていた少女達が目の前にぶちまけられた少女の内臓に歯を立てて食べ始める。
「サンゴウちゃんの小腸凄いおいしいよ!」「いただきます」「血もおいしいわ!」「…美味」
「…あ……りがと……う……おい……しく……たべて…ね…」
生きながら内臓を食べられる激痛の中で健気に笑みを浮かべる少女。
そんな少女達を見てシャミアは僅かに不満そうな表情を浮かべる。
お買い得だからと進められて調教済みの達磨を八匹購入したのだが、死に至る苦痛ですら快感に受け止めるこの子達は今一物足りない。
最初の一匹はそれなりに面白かったが、二匹で充分だったわね。正直三匹目のこの子は途中で飽きてしまった。
やはり私は苦痛に悲鳴をあげ命乞いをする子を嬲り殺すのが好きなのだ。
せめてこの子達が男ならバイブ代わりに使えたのだが、女ではそれもできない。
このさい全員撃ち殺してやってもいいのだがお買い得とはいえそれなりに高い買い物だったのでそれはそれでもったいない。
さて、どうしましょう?まず考えなきゃいけないのはこの子にどう止めをさすかね。
このまま内臓を毟り取るではありきたりだ。
「………あ、いい事思いついたわ」
妙案を思いついたシャミアは内線でとあるものを持ってくるように頼むのだった。
****
暇つぶしにシャミアが少女の卵巣を握りつぶした時、「失礼します」の声とともにシャミアが待っていた者が来たと知った。
「お持ちしました、シャミア様」「ありがとレーヴェ」
シャミアは上機嫌で腹を割かれた少女を仰向けに床に下ろすとシャミアの家でシャミア以外の唯一の人(少女達は家畜であるので人ではない)である全身を覆うラヴァースーツを着たレーヴェの唯一露出している箇所である口にキスをする。
「じゃぁ、処刑開始…いえ、その前に最後のご褒美を上げましょう。レーヴェも一緒になさい」「はい、シャミア様」
シャミアと股間のファスナーを上げて秘所を露出させたレーヴェは腹を割かれた少女の上に跨る。
そして、少女の内臓の上に放尿を始める。
「………あたた……か…いです……あり……がと………ざい…ま…す……ご………んさま……レー………ま…」
「シャミア様、大の方をしてもよろしいですか?」「ええ」
「…こうえ……い……で…す。きた……ならし………い………べん……き……ですが……おつ……かい……く……さい…」
少女の返事を待たずに大便を始めるレーヴェ。自らの内臓をトイレがわりに使われているのに恍惚とする瀕死の少女。
その背徳的というにはあまりに冒涜的な光景を見ながら他の少女に尿道を舐めさせて尿の始末をさせたシャミアは、レーヴェが運んできた台車に積まれた沢山のポットのうち一つを取り瀕死の少女の元に戻る。
「終った、レーヴェ?」「はい。シャミア様」
レーヴェが一礼して退くとシャミアは瀕死の少女に笑いかける。
「それじゃぁ、さよならね。楽しかったわ」
そして手にしたポットを傾け少女の内臓に中の液体、沸騰したお湯を注ぎ込んだ。
「XGがぁぃああ★%%あぎゃ&&&&あああぁ@*★あああイクウCSAHGORUゥウウぁぁあ#&%ああ!!!!!!!」
生きながら内臓を茹でられる苦痛に声にならない絶叫をあげる少女。
煮立った内臓と汚物のなんともいえない悪臭が部屋に満ちる。
「いい声ね、もっと啼きなさい」
嗤いながらシャミアが空になったポットを捨てて新しいポットを傾ける。
暴れるだけの力が残っていない少女が体を震わせる度に血と汚物のスープが少女の体内で揺れる。
そんな地獄のような光景を「綺麗にしなさい」と他の少女の顔に腰掛けたレーヴェがうっとりと見つめ続ける。
腰掛けられた少女はレーヴェの尻で満足な呼吸が出来ずに酸欠状態になりながらも懸命にレーヴェの一面に蜘蛛のタトゥーが入った尻に付いた大便を舐め取っていく。
そして五つのポットが空になる頃には少女は静かになっていた。
「これはいいわね。今度はお湯じゃなくて硫酸とか塩水でやってみましょう」
頷いたシャミアが返り血を落とすために部屋の隅にと歩いていく。
「あ~、ご主人様。シャワ~を使いますか~、どうぞ~」
辿り着いた先には一人の天井から逆さ吊りにされた少女がいた。
一際目に付くのが少女のアナルに突き刺さる太い鉄管であろう。
声をかけてくる少女を無視してシャミアが壁にあるレバーを回す。
「あぁああぁあ!!!暖かいお水がシャワーのお尻の穴に入ってきまっす!!んぐぅうっぐぐ!駄目駄目!もう入らないよぉ~~!!」
レバーを捻られた事でアナルからお湯を注ぎ込まれた少女が悲鳴を上げて身を捩る。
限界を超えても注ぎ込まれ続けるお湯に少女の腹が妊婦のように膨れ上がる。
「いぃいいぃいい!!ダメダメ!デチャイマス!!シャワ~~の中一杯だからデチャイマスぅう!!オゴォオ!!」
それでも注ぎ込まれ続けたお湯がついに少女の鼻と口から噴出する。
シャミアは人間シャワーで返り血を落としながらタオルを持って控えるレーヴェに声をかける。
「相変わらずこの人間シャワーは良いできよねぇ~。ねぇ、レーヴェ。これみたいにあの子達を有効活用する方法ない?飽きちゃったのよね」
「そうですね。ならば覚醒剤を使用してみるのはどうでしょう?」
「これ以上あの子達を痛みに強くしてどうするのよ?」
「いえ、痛み止めに使うのでなく完全な中毒にするのです。完全な中毒者の禁断症状は見応えがあると思いますが?
あるいは、新しく一匹非調教済みの家畜を買うのはどうでしょうか?その家畜の前で一匹絞める、あるいはその家畜に絞めさせるのもいい見世物になるかもしれません」
「成る程!採用よ!四匹いることだし一体は予備にすれば全部出来るわね。じゃぁ、レーヴェ早速注文して。あ、それと今度の家畜は雄にしてね。最近雌ばかりだから」
「解りました。それと仕事の依頼が来ていますが」
「パス」
「よろしいのですか?ド・ス様からの共働要請ですよ?何でもBFFのランドクラブを狙いにいくそうです。未確認情報ですがリリウム・ウオルコットが搭乗している可能性もあるとか」
「…リリウムはどうでもいいけどド・スからなら仕方ないわね。死なれて背中の蜘蛛が消えたら大変だわ」
「中毒にするのに時間がかかるので丁度良いかと。帰ってくるまでに仕上げておきます。家畜の方も注文だけ出しておきお帰りになられたら直ぐ届けていただけるよう手配しておきます。家畜の選定は私の方でして構いませんか?」
「任せるわ。それじゃ私は出かけるから後片付けとついでに家畜の世話もよろしくね。少しぐらいなら摘み食いもして良いわよ」
「はい。ありがとうございます」
タオルを受け取ったシャミアが手を振りながら部屋から出て行く。
シャミアが部屋から出た後、レーヴェは仲間であった少女の死体に満ちる血と臓物と汚物のスープを美味しそうに啜る四人の手足を捥がれた少女達と、意識を失った逆さ吊りにされた少女を見回し呟く。
「あの人はこのように命を弄ぶ私を見たら怒るのでしょうか?それとも悲しむのでしょうか?
…いえ!!」
レーヴェは首を振ると妊婦のように膨れ上がった少女の腹に思いっきり拳を打ち込む。
「おげぇええええぇええ!!!」痛みで気絶から覚め再び鼻と口からお湯を吐き出す少女。
「あの人は死ねば全ての罪は許されると言っていました。ならば!」
言葉を続けながら少女の腹を殴り続けるレーヴェ。
「全ての罪が許されるならば罪を恐れる必要はありません!!」
少女の腹を殴り続けるレーヴェ。その度に少女は水を吐き出し続ける。
「何よりあの人はどんな罪を犯そうと私達を許してくれると言いました!!」
少女の腹が大体元の大きさに戻ったのを確認するとレーヴェは頷き息を吐き、四人の少女の元に向かう。
そしてラヴァースーツを脱ぎ捨て「気持ちよくしなさい」と命じて床に寝そべると、四人の少女が群がり全身を舐め始めた。
少女達の献身的な愛撫に身を委ねながらレーヴェは天にいるであろうあの人に聞こえるように宣言する。
「だから私は罪を恐れず自らの快楽を追求します」
次回、メイのいけない性教育・五時間目『物理』に続く…かも?
後書き
某所からの移送です。良かったら見てください
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