#author("2019-06-07T13:26:46+09:00","","")
[[小説/連載中作品]]

「殺っ★嫌っ★テルス、召還♪」






「はっ! 夢か!?」

ベッドから身を起こし、たまに見る奇妙な夢に頭が混乱する。この私がフッリフリの魔法少女服を着て、星の形をしたステッキ片手にポーズをとるなど、夢とは言え疲れているのだろうか。
冷蔵庫から水を取り出すと一息つき、暗い部屋に明かりが灯る。

「やれやれ、私が魔法少女なんてなんの冗談やら」

「夢じゃないぜ 姉御」

「そうですぜ 姉御」

声に驚き、とっさに銃を取り出す。
テーブルの上に奇妙な物体が二つ、妖精のようにみえて絶対に否定したい小型のマッチョダンディな二つの物体。どこかで見たことがあるような物体に、銃を撃つ事を忘れてじっと見てしまう。

「久々の出番。 楽しくやらないか」

「復活祝いに尻を貸そう」

バケツ頭とアンテナ頭、2人はステッキを担ぎながらポージングをとっている。あのステッキは確か、夢の中で振るっていたものだ。奇妙な二つの物体も確か夢の中で見た記憶がある。

「そうか・・・。あれは現実に」

数日間、魔法少女になりフリフリの少女ドレスで空を舞い、敵を屠ってきた。あれが現実だったとはいまでも実感が余りないが、現実なのだろう。

「(´神`)様から、伝言だ。 他作品で問題が起きたから対処してね♪」

「前回の功績から選ばれたんですぜ」

2人の物体の話に頭を抱えたくなるが、仮にもあの神が言うのなら真実なのだろう。曲りなりにも皆全てを忘れ、消し飛ばした王小龍も復活していた事だしな。

「いまリンクス殿を及び致します」

バケツ頭の物体がポーズをとりながら両手を叩くと、再びモフモフとした首輪付き獣になったリンクスが目の前に現れる。

「もふっ!? これはなにもふ!?」

混乱しながら何が起きたのか確認しようと自らの体を触れてみたり全屈したりしている。相変わらず動きが愛くるしい。


『では、悪魔の魂を狩りに!』

2人を中心に光が集まると体が透けていく。とっさにモフとなったリンクスの頭を掴み、これから3人と一匹の悪魔狩りが始まる。


続・・・かない。とおもうたぶん。